中標津に移住を考えている方の多くは、すでにリタイアして、ゆっくりと老後を楽しみたいという方なのですが、健康や教育問題などで移住を望んでいらっしゃる方からのご質問もあります。
Q3. 都会の大規模校でうまくなじめないで不登校になっている中学生の親ですが、移住して暮らす決心がつきません。 なにか生活してゆける職場などはないでしょうか。それに住宅も、安くて通学や通勤可能なものはあるでしょうか。
A. さて、これは難しい問題ですが、私たちはなんとか乗り切ってきました。 娘が入学した中学校は理想的な規模であり、心温まる教育環境でした。 高校も近くの農業高校でいくつもの資格が取れて、現在は地元で就職しています。
住む場所は、当初はかなり厳しい環境でしたが、今にしてみれば、その経験が決して無駄ではなく、この地域で生きていくには必要な体験だったと思っています。
ご高齢での就職は困難であることはいうまでもありません。私の場合も数年間は無給でNPOの仕事をしていましたが、やっと最近では交通費や食費程度はいただけるようになりました。 当時は紙ヒコーキの講師というわけのわからない収入でなんとか暮らしていました。
しかし、この地域の最大の利点は、ゆとりのある空間とのんびりとして静かな時間です。それを有効に利用するには最高の仕事だと、今でも考えています。 現在は年金がもらえる年齢に達しました。 よくばらずに小さな講座をときどき開催する程度で、今までできなかった時間のかかる映像編集などの作業に集中しています。
なによりもありがたいのは空気がきれいで、ストレスが無いせいか、病気にもならずに暮らしていられることです。 とくに雪の季節には花粉症とは無縁です。 ただし牧草や白樺の花粉は短い期間ですがかなり飛びます。
この伝成館の中には酪農ヘルパーの組合や道路工事の警備会社、それに高齢者のボランティア的な仕事でポイントを得るシステムのNPOなどが事務所を構えていますし、農業ばかりでなく、漁業の季節的な雇用の機会もある地域です。
この地域の寒さや、町の規模が大きすぎないことを、逆に利用れば、個性的なお仕事ができる地域です。 市街地は空港が近く、ネット環境も良いなどITビジネスなどの事業には好条件がそろっています。