中標津で暮らして、かれこれ10年ほどになりました。
現在、NPO法人として移住のサポートの事業をしており、移住体験を生かしてアドバイスなどをさせていただいています。 たくさんの失敗を経験していることが、かえって役にたっています。
この地で生まれ育った方にとっては当たり前になっていることなどもご紹介しながら、ご質問に答えてみたいと思います。
さて、最近のご質問は
Q1. テレビなどで氷点下28度にもなると聞き、もし移住したらペットの鳥などが凍えてしまわないかと心配なのですが・・・
A. たしかに開拓初期や戦後の引き揚げの時期の住居であれば、そんなこともあったかもしれませんね。
現在の北海道の住宅は、本州のどの地域よりも室内は暖かいと思います。 二重窓や完璧な断熱ですし、ストーブもしっかりと換気ができるので、何日間つけっぱなしにしても問題はありませんし、灯油はタンクローリーで補給してくれるので、都会のように、ポリタンクを5階まで運び上げるようなこともありません。
でも、さすがに長期の旅行で留守にするような場合には、水道を落とすなどの凍結対策は必要になります。
それでも、普通の住宅であれば、室内が氷点下になることは稀です。
本土の隙間風だらけの住宅と比べれば、ペットにとっても、ずいぶんと快適なのではないかと思います。
いっそ、除雪作業や氷割りを、趣味や健康のためと考えて楽しんですれば、きっと冬こそ北海道らしいくらしができると思いますし、むしろ、昔の寒いくらしを体験をすることで、現在の豊かな生活を見直すことも重要だと思われます。機会があれば、古い住宅での越冬を体験されることをお奨めします。 屋根からの氷柱が大きくなり、油断をしていると窓を突き破って室内になだれ込んでくる体験などは迫力満点です。